シカ男の旅 ~情熱五大陸登山~

シカ男(Shikao)、2015年の夏から自転車で世界一周の山旅にでました。

【川下り】シカ男のユーコンカヤック旅 8日間

最近、日本人チャリダーがカナダのホワイトホースを通る時の定番アクティビティになりつつあるユーコン川カヌー、カヤック下りを例に漏れずエンジョイしてきました!
多分、世界1周チャリダーの「石田 ゆうすけ」が著作「行かずに死ねるか」の中にユーコン川下りを書いたのが始まりではないかと近年の世界1周チャリダー達は話す。

カヌー、カヤックはホワイトホースにてレンタル
この街には幾つかレンタル会社があり川下りのために必要な道具一式をレンタル可能
極端な話し手ぶらで行っても川下り体験は出来るのだ、
だが、8日間下るとなると必要な装備もかなりある
熊の生活圏に入るため「ベアスプレー」そしてキャンプ用品一式、
これらをチャリダーはすでに持っているから助かる、とオーナーは言う
川旅だけを目的に来たお客様の場合、キャンプ用品の買い出しや説明もしなくてはならないとか、
そして、予備日を入れて10日分の食料と酒 (これ大事!)

出発前の買い出しで自転車はこうなる。


・利用した会社
Klondike Canoeing Rentals
・借りた船
1人乗りのカヤック、ダブルパドル×2、
水抜き用ハンドポンプ、ライフジャケット、

川までの数百メートルは無料で運んでくれる
・料金
乗捨ての回収量込みで約カナダ$370


オーナーのアツシさんから説明を受ける濱男

ここ数日行動を共にしている彼と同時にスタート!
オーナーの意向で安全のために始め数日はしかたなく一緒に下ることに、
そう、うちらは深刻に仲が悪いのだ、
ではなくて始めての川旅を個々に楽しもうということです(笑)


さて、荷物を積みいざ出発!

借りたカヤックは前後に収納があり、食料、酒、キャンプ用品が何とかギリギリおさまった。
補給無しの8日間以上の川旅は難しいだろう


出発地で他の会社のレンタルカヌーで下る2人を発見、スパニッシュを話していた


川の流れとほぼ同じ速度で流れる始めての感覚に感動!!
目の錯覚でたまに川が止まって見えたりした、
最初は想像以上に速い川の流れにビビっていた俺も、少し慣れてくると調子に乗って流れの速そうな方に行ったり全力でこいだりする余裕が出来るのだ。

ははは、ビール飲んじゃう余裕も出来るのだ!

そんな余裕も2日目に迎えた「ラバージ湖」によって打ち砕かれることになろうとは……

「ラバージ湖」とは抜けるのに2日はかかるユーコン下りの鬼門の巨大湖!
一説によると「ラバッシー」という古代恐竜時代の生き残りのモンスターが川下りの人々を餌にしているとか (嘘)
ユーコン川の速い流れから一転、流れの無いラバージ湖はこいでもこいでも全然進まない、
そして、何と言っても風と波!!
白波立つぐらい湖が荒れるともう素人の俺には手に負えない、
ギブアップよろしく と言って岸に上がるしかないのだが、また岸に近ずくと帰り波にやられて沈(転覆)

満身創痍で陸に上がりカヤックに入った水を抜き、風避けをこさえ濡れた服を焚火で乾かす

この程度の波でも恐ろしのだ、冷たく広いこの湖の真ん中で沈したらまず助からないだろう

そんなラバージ湖も何とか抜け、あとは安心ゆらゆらユーコン
あちこちキャンプをしながら下ってゆく
ここユーコン川は特にキャンプ場所に決まりはない、いい場合を見つけたら上陸して寝ていいのだ
川旅人は皆、川地図を持っていてそれに大まかな地形、瀬の場所、キャンプ地、見所、が記載されている、まあ広いこの川で地図通りに動けない時も多々ありついた場所が地図と違うのに勘違いのままキャンプ、観光することもしばしば
キャンプ地の記載は ポテンシャルcamp グットcamp ベリーグットcamp エクセレントcamp
と多分著者の独断と偏見でグレード分けされていて面白い、当然いいキャンプ地に人は行きたがるから他の川旅人と会う確率が高い、
1人が好きで、誰とも川では会いたくないという人は ポテンシャルcampか地図に記載されていない穴場を探すのが良いだろう


ラバージ湖のベリーグットcampにて川旅仲間

ここは俺の秘密のcamp

晩飯は毎日焚火で

グットcamp以上はテーブルがあったりする、即席ディナー会場だ

川で洗い干すべし!

カリブーのツノかな?

ネイティヴヴィレッジにあった味のある車

地図に記載の観光地はだいたいネイティヴヴィレッジ跡地かサーモン漁跡地

川でのビールの冷やし方①

川でのビールの冷やし方②

ピンクサーモンの亡骸、河口からここまで3000km以上……よく頑張った!

日中は流されながら読書とビールw

読んだ本は 野田知佑 「ゆらゆらユーコン」「北極海百田尚樹 「海賊と呼ばれた男」 共に濱男より提供

読書に没頭していると、時々岸から飛び出している木に叩かれる! あぶないあぶない

川旅のほとんどが晴天! 陽射しと柔らかな波、流れが本当に気持ちいい

8日目、久々の電線と鉄塔が見えたらゴールの町カーマックスは目前

カヌーを乗り捨てで説明を受けていた有人のキャンプ場に船を上げ、スタッフにレンタル会社名を伝える。
こうして、ビールと焚火と転覆の始めての川旅はかすかな船酔いを残し幕を閉じた。
さて、夜が明けたらヒッチハイクでホワイトホースに戻らなくては。

と、ヒッチハイクすること 約一時間、意外や簡単に戻れた

乗せてくれたネイティヴとカナダのハーフの兄さんと濱男と私


サーモンを干すネイティヴの可愛いおばちゃん、
聞いたら、販売用ではなく全て自分たちの冬の食料だとか

そして彼らはイクラをあまり食べない

川にイクラを撒いて一緒に遊んだ、小魚が寄ってたかってイクラを取り合うのだ

川旅の締めくくりは「50/50イクラ丼」に!
何となく上陸したサーモン干し場で、イクラとスモークサーモンとグレイリングという川魚を頂いた、
こんな贅沢でいいのか? 明日 痛風になるね!
とか言いながら濱男と2人、カーマックスで自ビールもちゃっかり仕入
地元の味満載の晩餐を楽しんだ

米とイクラの割り合いが同じですよ〜

そして、地魚「グレイリング」と「ピンクサーモン」の炙り


味をしめた私はいつかユーコン川を海まで3000km下ってみたい!
と胸を熱くしたのであった(笑)


・糸冬・